費用

測量費用の相場と内訳|確定測量・現況測量・分筆登記の費用目安を解説

この記事の結論

足立区の測量費用は土地の状況により異なりますが、確定測量で40〜80万円が目安です。隣接筆数・資料の有無・隣地の協力度によって大きく変動します。

費用目安:25〜92万円
期間目安:2〜16週間
12分で読めます
測量費用の相場と内訳|確定測量・現況測量・分筆登記の費用目安を解説

測量費用の相場はいくら?目的別の費用目安と内訳を専門家が解説

測量費用の相場と内訳|確定測量・現況測量・分筆登記の費用目安を解説の手続きの流れを示す図解(測量費用の相場はいくら?→測量・登記の種類別 費用→測量費用はなぜ40万円以→【種類別】測量・登記の費→測量費用が高くなる主な7)

土地の売却、建て替え、相続などで測量が必要になったとき、多くの方が気になるのが「測量には一体いくらかかるのか?」という費用面の問題です。

結論からお伝えすると、測量費用は目的によって大きく異なり、現況測量であれば15万~30万円程度、隣地との境界を確定させる境界確定測量であれば40万~80万円程度が一般的な相場です。

ただし、この金額はあくまで目安です。測量費用は土地の広さだけで決まるわけではなく、隣接地の数、境界標の有無、道路との関係、隣地所有者との調整の難易度など、様々な要因で変動します。

この記事では、土地家屋調査士(不動産の表示に関する登記の専門家)である私が、実務経験に基づき、測量の種類別の費用相場、費用の詳しい内訳、高くなるケース、そして見積もりを取る際の注意点まで、分かりやすく解説します。

測量・登記の種類別 費用と期間の早見表

測量費用の相場と内訳|確定測量・現況測量・分筆登記の費用目安を解説のチェックリストを示す図解

土地の測量や登記は、その目的によって必要な作業が異なり、費用や期間も大きく変わります。まずは全体像を把握するために、主な業務内容と費用の目安を一覧でご確認ください。

業務内容

費用目安

期間目安

主な用途

現況測量

15万~30万円程度

2~3週間程度

建築計画、現状把握、おおよその面積確認

境界確定測量

40万~80万円程度

2~4ヶ月程度

土地の売却、相続、境界トラブル防止、分筆登記の前提

分筆登記

50万~100万円程度
(確定測量費を含む)

2~4ヶ月程度

土地の一部を売却、相続で土地を分ける

地積更正登記

40万~80万円程度
(確定測量費を含む)

2~4ヶ月程度

登記簿の面積を正しい数値に修正する

建物表題登記

8万~15万円程度

2~4週間程度

建物を新築した際の最初の登記

【特にご注意いただきたい点】
上記の表で、分筆登記や地積更正登記の費用が高額になっているのは、多くの場合、その前提として「境界確定測量」が必須となるためです。費用を検討する際は、「登記申請だけの手数料」ではなく、「境界確定測量+登記申請」の総額で考えることが非常に重要です。

測量費用はなぜ40万円以上になるのか?その理由と内訳

「ただ土地を測るだけなのに、なぜこんなに費用が高いの?」と疑問に思われる方も少なくありません。実は、現地で機械を使って測る作業は、土地家屋調査士の業務全体のほんの一部に過ぎないのです。

特に、法的な効力を持つ境界確定測量では、以下のような多岐にわたる工程が必要となります。

  1. 資料調査:法務局や役所で公図、地積測量図、道路・水路の資料などを徹底的に調査します。
  2. 現地調査:現地の状況、既存の境界標の有無、越境物の確認などを行います。
  3. 事前測量:調査した資料と現地の状況を基に、仮の測量を行います。
  4. 境界案の検討:全ての情報を統合し、最も妥当と思われる境界の案を作成します。
  5. 隣接所有者への連絡・調整:全ての隣接地の所有者様へ連絡を取り、立会いの日程を調整します。
  6. 境界立会い:現地で全ての関係者(隣地所有者、道路管理者など)に集まっていただき、境界案を説明し、確認・合意を得ます。
  7. 境界確認書の作成・取り交わし:合意した境界について、法的な証拠となる「境界確認書」を作成し、署名・捺印をいただきます。
  8. 境界標の設置:合意した点に、永続性のある境界標(コンクリート杭や金属標)を設置します。
  9. 図面作成と登記申請:法務局に提出する「地積測量図」などを作成し、必要に応じて登記申請を行います。

私の経験上、この中で最も時間と労力がかかるのが「5. 隣接所有者への連絡・調整」と「6. 境界立会い」です。相続が発生していて所有者が10人以上に増えていたり、遠方にお住まいでなかなか連絡が取れなかったりするケースも珍しくありません。こうした見えにくい調査・調整業務が、測量費用を構成する大きな要素となっています。

測量費用の主な内訳

見積書は事務所によって形式が異なりますが、一般的に以下のような項目で構成されています。総額だけでなく、どこまでの作業が含まれているかを確認することが大切です。

内訳項目

内容

資料調査費

法務局・役所での公図、地積測量図、道路資料などの調査・取得費用

現地調査・測量作業費

測量機器を使用した現地での測量作業、境界標の探索などにかかる費用

図面作成費

現況測量図、確定測量図、登記申請用の地積測量図などの作成費用

境界立会い・調整費

隣接所有者等との現地立会い、説明、日程調整などにかかる人件費

書類作成費

境界確認書など、法的な合意文書を作成する費用

境界標設置費

コンクリート杭、金属標、プレートなどの材料費および設置作業費

登記申請代理費

分筆登記や地積更正登記などを法務局へ代理申請する際の報酬

実費

登記事項証明書等の取得印紙代、郵送費、交通費など

【種類別】測量・登記の費用相場と作業内容

ここでは、目的別にそれぞれの測量・登記の内容と費用感をさらに詳しく解説します。

現況測量の費用目安:15万~30万円

現況測量は、隣地との境界立会いは行わず、現在の土地の状況(ブロック塀やフェンスなど)をそのまま測って図面化する作業です。主に以下のような目的で利用されます。

  • 建物の新築やリフォームの計画を立てるため
  • おおよその土地の面積や形状を知りたいとき
  • 外構工事(駐車場や庭など)の設計のため

境界を確定させる作業がないため、境界確定測量に比べて費用が安く、期間も短いのが特徴です。ただし、作成された「現況測量図」は、あくまで現況を示したもので、法的に境界を証明する効力はありません。そのため、土地の売却や分筆登記には利用できない点に注意が必要です。

境界確定測量の費用目安:40万~80万円

境界確定測量は、全ての隣接地の所有者や道路管理者と立会いを行い、全員の合意のもとで土地の境界を法的に確定させるための測量です。完了すると、法務局にも登記される「確定測量図(地積測量図)」が作成されます。

  • 土地を売却するため(買主への境界明示義務)
  • 相続した土地の境界をはっきりさせておきたい
  • 分筆登記や地積更正登記を行いたい
  • 隣地との境界トラブルを未然に防ぎたい

関係者全員との調整が必要なため、現況測量よりも費用と期間がかかりますが、財産価値を明確にし、将来のトラブルを防ぐ上で非常に重要な手続きです。

分筆登記の費用目安:測量込みで50万~100万円

分筆登記とは、一つの土地を複数に分割して登記する手続きです。例えば、「親から相続した土地を兄弟で分ける」「広い土地の一部だけを売却する」といったケースで必要になります。

分筆登記を行うには、まず土地全体の境界が確定していることが大前提です。そのため、未確定の場合は「境界確定測量」を行った上で、分筆登記を申請する流れになります。費用は、この境界確定測量の費用と分筆登記の申請費用を合わせた総額で考える必要があります。

地積更正登記の費用目安:測量込みで40万~80万円

地積更正登記とは、登記簿に記録されている土地の面積(地積)が、実際の面積と異なる場合に、正しい面積に修正する登記です。古い時代に登記された土地では、測量技術の限界から面積が不正確なことがよくあります。

この登記も分筆登記と同様に、正しい面積を算出するために、まず「境界確定測量」が必要となります。金融機関から融資を受ける際や、土地を売却する際に、正しい面積への更正を求められることがあります。

建物表題登記の費用目安:8万~15万円

建物表題登記は、建物を新築した際に、その建物が「どこに」「どのような種類・構造で」「どれくらいの大きさか」を初めて法務局に登録する手続きです。これは建築後1ヶ月以内の申請が法律(不動産登記法第47条)で義務付けられています。

土地の測量とは異なり、隣地所有者との立会いは基本的に不要なため、費用や期間は比較的安定しています。ただし、建物の規模や形状が複雑な場合は費用が変動します。

測量費用が高くなる主な7つのケース

同じ面積の土地でも、以下のような条件に当てはまる場合、調査や調整に手間がかかるため費用が高くなる傾向があります。

ケース1:隣接する土地の数が多い

隣接する土地の所有者が多いほど、立会いの日程調整や境界確認書の取り交わしに時間と手間がかかります。特に、足立区千住周辺のような古くからの密集市街地では、土地が細分化されており、隣接者が10筆以上になることも珍しくありません。

ケース2:境界標(境界杭)がない、または亡失している

境界を示す杭やプレートなどの境界標が見当たらない場合、古い資料や現地の状況から境界点を推定し、隣地所有者の合意を得る必要があります。この復元作業は、境界標が明確に残っている場合に比べて難易度が高くなります。

ケース3:法務局の資料(公図や測量図)が古い・不正確

明治時代の地租改正時に作られた公図(和紙公図など)は、精度が低く、現状と大きくずれていることがあります。信頼できる資料が少ないと、ゼロから境界を調査・検討する必要があり、作業量が増加します。

ケース4:隣地の所有者と連絡が取りにくい

隣地所有者が遠方に住んでいる、登記上の住所から転居して行方不明、相続登記が未了で所有者が多数いる、といった場合は、所有者の特定や連絡調整に多大な時間と費用がかかることがあります。

ケース5:道路や水路(官有地)との境界確認が必要

土地が区道や国道、水路などに接している場合、役所(国や地方公共団体)との境界確認(官民査定)が必要になります。民間の所有者同士の確認(民民査定)に比べ、申請から確定まで時間がかかり、手続きも複雑になるため費用が加算されます。

ケース6:ブロック塀などの越境物がある

お互いのブロック塀や建物の屋根、雨樋などが境界を越えてしまっている「越境」が見つかった場合、その取り扱いについて隣地所有者と協議し、覚書を取り交わすなどの追加作業が発生することがあります。

ケース7:私道に面している(特に足立区などで多い)

前面道路が私道の場合、その私道の共有者全員の承諾が必要になることがあります。私の事務所がある足立区でも、私道に面した土地は多く、共有者が多数いるケースでは調整が難航し、費用と期間に影響が出やすい典型的な例です。

土地家屋調査士への見積もり依頼で失敗しないためのポイント

測量費用は高額になるため、複数の事務所から見積もりを取ることは有効です。しかし、その際には総額だけで判断せず、内容をしっかり比較検討することが重要です。

見積書で必ず確認すべき8つの項目

確認項目

確認すべき内容

測量の種類

依頼したい目的(売却など)に必要な「境界確定測量」になっているか?(現況測量ではないか)

成果物

何が納品されるのか?(確定測量図、境界確認書、地積測量図など)

境界立会い

全ての隣接所有者との立会い・調整費用が含まれているか?

官民境界確認

道路や水路との境界確認(官民査定)が必要な場合、その費用は含まれているか?

登記申請

分筆登記や地積更正登記が必要な場合、その申請代理費用は含まれているか?

境界標設置費

境界標の材料費や設置費用は含まれているか?

追加費用の条件

どのような場合に追加費用が発生するのか?(例:再立会い、所有者調査など)

消費税

表示金額は税込か、税別か?

「安すぎる見積もり」に潜むリスク

単純に一番安い見積もりを選ぶと、後でトラブルになる可能性があります。例えば、以下のようなケースです。

  • 実は「現況測量」の見積もりだった:売却に必要な境界確定がされておらず、後から追加で確定測量を依頼することになり、二度手間と余計な費用がかかった。
  • 基本的な作業しか含まれていなかった:「隣地立会いは2回まで」「官民査定は別途」「境界標設置は別料金」など、後から次々と追加費用を請求された。
  • 必要な手続きが省略されていた:隣地所有者の一部からしか同意を得ておらず、法的に有効な境界確認書が作成できなかった。

大切なのは、金額の安さだけでなく、「ご自身の目的に対して、必要な作業がすべて含まれているか」をしっかりと確認することです。

測量費用に関するよくある質問

Q. 測量費用は誰が負担しますか?

A. ケースバイケースですが、一般的には測量を必要とする理由を作った側が負担します。例えば、土地売却のために境界を確定させる場合は「売主」が負担することが多いです。ただし、契約内容によっては買主が負担したり、売主と買主で分担したりすることもあります。

Q. 境界確定測量は必ず40万~80万円で収まりますか?

A. いいえ、必ず収まるわけではありません。40万~80万円は、隣接地の数が少なく、境界の状況も比較的良好な一般的な宅地を想定した目安です。前述の「費用が高くなるケース」に複数当てはまるような難易度の高い案件では、100万円を超えることもあります。

Q. 測量費用を少しでも安く抑える方法はありますか?

A. 依頼者様側で、お手元にある資料(古い測量図、売買契約書、建築確認済証など)を事前にご準備いただくと、調査がスムーズに進み、結果的に費用を抑えられる可能性があります。また、隣地の方と日頃から良好な関係を築いておくことも、立会いのスムーズな進行につながります。

Q. 分筆登記の費用には測量費用も含まれますか?

A. 見積もりの提示方法によります。当事務所では、境界確定測量が必要な場合、その費用を含んだ総額でお見積もりを提示することが多いですが、事務所によっては登記申請費用のみを提示する場合もあります。「どこまでの作業が含まれているか」を必ず確認してください。

Q. 地積更正登記だけを依頼できますか?

A. 可能です。ただし、すでに境界確定測量が完了しており、全ての隣地所有者との間で取り交わした「境界確認書」や「確定測量図」がお手元にある場合に限られます。これらの書類がない場合は、まず境界確定測量から始める必要があります。

Q. 追加費用が発生することはありますか?

A. 発生する可能性はあります。例えば、当初の想定よりも隣地所有者の数が多かった、相続人調査が必要になった、隣地所有者の都合で何度も再立会いが必要になった、といった予期せぬ事態が発生した場合です。当事務所では、追加費用が発生しそうな場合は、事前にご説明とご相談をさせていただきます。

Q. 見積もりや相談は無料ですか?

A. はい、土地家屋調査士大崎事務所では、初回のご相談および概算費用のお見積もりは無料で承っております。お手元にある資料をお持ちいただければ、より具体的なお話が可能です。お気軽にお問い合わせください。

Q. 測量費用の支払いはいつですか?

A. 事務所によって異なりますが、一般的には「契約時に着手金として半金、業務完了時に残金」という形が多いです。当事務所でも、ご契約時に業務内容と費用について十分にご説明し、ご納得いただいた上で進めさせていただきます。

Q. 現況測量だけなら安くできますか?

A. はい、境界確定を伴わない現況測量は、境界確定測量よりも費用を抑えられます。ただし、前述の通り、現況測量図は土地の売却や分筆登記には使えません。目的を明確にした上で、どちらの測量が必要かを専門家にご相談ください。

Q. 見積もり前に用意しておく資料はありますか?

A. 必須ではありませんが、以下の資料があると、より正確な概算費用をスムーズにお伝えできます。

  • 土地の所在地(住所、地番)が分かるもの
  • 登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 公図、地積測量図
  • 過去に行った測量の図面や境界確認書
  • 建築計画の図面など

お手元にあるものだけで結構ですので、ご相談の際にお持ちください。

まとめ:測量費用は「目的」と「土地の状況」で決まります

この記事では、土地の測量費用について解説しました。

測量費用は、単に土地の広さだけで決まるのではなく、「何のために測量するのか(目的)」「土地がどのような状況か(隣接地の数や資料の有無など)」によって大きく変動します。

  • 現況測量:15万~30万円程度(建築計画など、現状把握が目的)
  • 境界確定測量:40万~80万円程度(売却や分筆など、法的な境界確定が目的)

特に、土地の売却や分筆、地積更正を検討している場合は、隣地との調整を伴う「境界確定測量」が必須となることがほとんどです。費用を考える際は、登記申請手数料だけでなく、測量にかかる費用を含めた総額で判断することが重要です。

足立区千住周辺で土地の測量費用についてお悩みの方、ご自身の土地はいくらくらいかかるのか知りたい方は、ぜひ一度、土地家屋調査士大崎事務所へご相談ください。状況を詳しくお伺いし、最適なプランと明確な費用をご提案いたします。

土地家屋調査士 大崎英一

代表 土地家屋調査士 大崎 英一

登録番号 東京都 第8438号

測量費用は土地の形状・面積・隣接地の数によって変わります。正確な見積もりには現地確認が必要ですので、お気軽にご相談ください。

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