【土地家屋調査士が解説】分筆登記の費用相場と兄弟で土地を分ける手順
この記事の結論
兄弟間での土地分割には専門知識が不可欠であり、円満な解決のためには早期の土地家屋調査士への相談が最善策です。
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土地の分筆・合筆・地目変更ガイド
01/03章
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土地の分筆・合筆・地目変更ガイド
- 【土地家屋調査士が解説】分筆登記の費用相場と兄弟で土地を分ける手順完全ガイド現在地
- 合筆登記とは?できる土地・できない土地の条件と費用を解説
- 田畑から宅地へ地目変更登記|費用・税金・ローンへの影響

分筆登記の費用相場は30万~80万円!費用の内訳と変動要因
親から相続した土地を兄弟で分けたい、あるいは土地の一部を売却したい。そんなときに必要になるのが「分筆登記(ぶんぴつとうき)」です。分筆登記とは、登記簿上ひとつの土地(一筆の土地)を複数に分割して、それぞれを独立した土地として法的に記録する手続きを指します。
多くの方が気になる費用相場ですが、土地の境界確定測量を含め、一般的に30万円~80万円程度が目安となります。この費用は、主に「土地家屋調査士への報酬」と法務局に納める「登録免許税」で構成されます。なぜこれほど費用に幅があるのか、その内訳と価格を左右する要因を詳しく見ていきましょう。
費用の内訳:土地家屋調査士への報酬と登録免許税
分筆登記にかかる費用の大部分は、測量や各種手続きを専門家に依頼するための「土地家屋調査士への報酬」です。これには、現地の測量費用、隣地所有者との境界立会い、法的な書類作成、法務局への申請代理手数料などがすべて含まれます。もう一つは、登記を申請する際に国に納める税金である「登録免許税」です。
【分筆登記の費用内訳】
項目 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
土地家屋調査士報酬 | 30万〜80万円 | 土地の状況により変動。費用の大部分を占める。 |
登録免許税 | 分筆前の土地1筆につき1,000円 | 土地を1筆から3筆に分ける場合でも1,000円。 |
登録免許税は、分筆後の土地の数にかかわらず、分筆前の土地1筆あたり1,000円と定められています。例えば、1つの土地を3つに分けても登録免許税は1,000円です。
なぜ費用が変わる?土地の広さ・形状・境界確定の有無が影響
土地家屋調査士の報酬が変動する主な要因は、作業の難易度や量によるものです。具体的には、以下のような点が影響します。
- 土地の面積や形状:土地が広大であったり、高低差があったり、形が複雑(不整形地)だったりすると、測量の作業量が増えるため費用は高くなる傾向があります。
- 隣地の数:境界を接する隣地の所有者が多いほど、境界立会いの日程調整や合意形成に手間がかかり、費用に影響します。
- 境界標の有無:境界を示す杭(境界標)がすべて現地に設置されているか、あるいは亡失・移動しているかによって、復元作業の要否が変わり、費用も変動します。
- 境界確定測量の要否:これが費用に最も大きく影響する要因です。分筆登記を行う大前提として、土地の境界がすべての隣地所有者との間で確定している必要があります。もし境界が未確定の場合、まずは「境界確定測量」から行わなければなりません。私の経験上、この測量費用が報酬の大部分を占めるケースがほとんどです。
- 官民査定の要否:隣地が国道や区道、水路といった国や地方公共団体の所有地(公共用地)の場合、「官民査定」という行政との協議手続きが必要です。これには半年以上の期間と追加費用がかかることも珍しくありません。
見積もり依頼時に確認すべきポイント
土地家屋調査士に依頼する際は、複数の事務所から見積もりを取ることをお勧めします。その際、単に金額の安さだけで判断するのではなく、以下の点を確認しましょう。
- 業務内容の範囲:見積もり金額にどこまでの作業が含まれているかを明確に確認します。「一式」ではなく、「境界確定測量」「官民査定協議」「筆界点設置」「分筆登記申請」など、具体的な業務内容を確認することが重要です。
- 追加費用の可能性:予期せぬ事態(例:隣地所有者との協議が難航する、越境物が発見されるなど)が発生した場合、追加費用がかかる可能性があるか、その場合の料金体系についても事前に聞いておくと安心です。
- 実績と説明の丁寧さ:特に兄弟間のデリケートな問題を扱う場合は、経験豊富で、専門的な内容をわかりやすく説明してくれる土地家屋調査士を選ぶことが重要です。事前に「土地家屋調査士への相談前に準備するもの」を参考に資料を揃えておくと、より正確な見積もりが得やすくなります。
私たち土地家屋調査士大崎事務所は、足立区千住を拠点に豊富な経験を積んでおります。お客様の状況を丁寧にお伺いし、最適なプランと明確な見積もりをご提示しますので、安心してご相談ください。
【5ステップで解説】兄弟で円満に土地を分ける分筆登記の手順

兄弟間で土地を分ける場合、感情的なしこりを残さず、法的に正しく手続きを進めることが何よりも大切です。ここでは、分筆登記の一般的な流れを5つのステップで、より具体的に解説します。
- STEP1|分割方法の協議と合意形成
まず最も重要なのが、兄弟間での話し合いです。どのように土地を分けるか(分割ライン、面積、形状など)を具体的に協議し、全員が納得する形で合意を形成します。口約束は後々のトラブルの元です。合意内容は必ず「遺産分割協議書」などの書面に残し、全員が署名・捺印しておくことを強くお勧めします。 - STEP2|土地家屋調査士への相談・依頼
分割方法の方向性が決まったら、土地家屋調査士に相談します。この段階で、土地の権利証(登記識別情報)、固定資産税の納税通知書に付属する課税明細書、公図、過去の測量図などの資料があると、話がスムーズに進みます。専門家が法的な制約や実現可能性をチェックし、正式に業務を依頼します。 - STEP3|資料調査と現地での境界確定測量
依頼を受けた土地家屋調査士は、法務局や役所で必要な資料(登記記録、公図、地積測量図など)を徹底的に調査します。その後、現地で測量を行い、隣接する土地の所有者全員に立ち会いを求め、土地の境界を一つひとつ確認・確定させます。この「境界立会い」は、将来の境界トラブルを防ぐために不可欠な工程であり、私たちの専門性が最も発揮される場面です。 - STEP4|分筆案の作成と筆界点の設置
境界確定後、STEP1で合意した内容に基づき、CAD等を用いて具体的な分筆案(分割ラインを示した図面)を作成します。ご兄弟に図面上で最終確認を行っていただき、合意が得られたら、現地にコンクリート杭や金属標といった永続性のある新しい境界標(筆界点)を設置します。 - STEP5|法務局への分筆登記申請
すべての測量と準備が完了したら、土地家屋調査士が代理人として、管轄の法務局に分筆登記を申請します。申請後、登記が完了して新しい権利証(登記識別情報通知書)が発行されるまで、通常1~2週間程度かかります。
失敗しないために!兄弟間の土地分筆で押さえるべき3つの注意点

兄弟間の土地分筆は、単に土地を物理的に分けるだけでなく、将来の利用価値や法律、税金の問題も絡む複雑な手続きです。後で「こんなはずではなかった」と後悔しないために、以下の3つの点に特に注意しましょう。
注意点①:分割ラインの決め方|公平性と将来の利用価値
土地を単純に面積で等分することが、必ずしも公平な分割とは限りません。例えば、道路に面している部分と奥まった部分では、土地の利用価値や資産価値が大きく異なります。日当たり、風通し、プライバシー、将来家を建てる際の設計のしやすさ(間口の広さなど)も考慮すべきです。道路に面した土地と、そこを通らないと公道に出られない土地(袋地)に分けると、袋地の価値は著しく下がってしまいます。将来の売却や活用まで見据え、多角的な視点から分割ラインを検討することが、円満な解決の鍵となります。
注意点②:建築基準法の制約|接道義務などを必ず確認
分筆した土地に将来家を建てる予定がある場合、建築基準法上の制約を必ず確認する必要があります。特に重要なのが「接道義務(建築基準法第43条)」です。これは、「建物を建てる敷地は、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならない」というルールです。私の経験でも、このルールを知らずに分割し、片方の土地が家を建てられない「再建築不可物件」となり、兄弟間のトラブルに発展したケースがありました。建て替えを視野に入れるなら、この接道義務の確認は必須です。専門家である土地家屋調査士は、こうした法規制も踏まえた上で最適な分筆案を提案します。
注意点③:税金の問題|贈与税や固定資産税への影響
土地の分け方によっては、思わぬ税金が発生する可能性があります。例えば、法定相続分と異なる割合で分割した場合、その差額分が「贈与」とみなされ、贈与税の対象となることがあります。また、分筆後はそれぞれの土地に対して固定資産税が課税されるようになります。土地の形状や評価額が変わるため、分筆前と後で兄弟それぞれの税負担額が変動することも知っておくべきです。税金の詳細な判断は税理士の専門分野となりますが、私たちは税理士と連携し、税務上の問題も考慮したアドバイスが可能です。
分筆登記とあわせて検討したい関連手続き|足立区の事例
分筆登記はゴールではなく、新たなスタートです。分筆後の土地活用に合わせて、他の登記手続きが必要になるケースも少なくありません。特にご相談の多い事例をご紹介します。
分筆した土地に家を建てるなら「建物表題登記」が必要
分筆した自分の土地に新しく家を建てた場合、建物の完成後1ヶ月以内に「建物表題登記」を申請する義務があります(不動産登記法第47条)。これは、建物の物理的な状況(どこに、どんな構造で、どれくらいの広さの建物か)を公的に記録するための登記です。住宅ローンを利用する場合、この登記が完了していないと金融機関からの融資が実行されないため、非常に重要な手続きです。詳しくは「新築したら建物表題登記は必要?費用と流れを解説」でご確認いただけます。
相続した実家が未登記だった場合の「建物登記」
相続した土地の上に建っているご実家が、実は登記されていない「未登記建物」だった、というケースは意外と多くあります。未登記のままでは売却や相続がスムーズに進まなかったり、融資が受けられなかったりするリスクがあります。分筆を機に、建物の状況も確認し、必要であれば建物表題登記を行うことをお勧めします。「未登記建物とは?相続・売却前に確認すべきリスクと登記手続きを解説」もあわせてご覧ください。
足立区の複雑な土地分筆も、地域密着の当事務所へ
私たち土地家屋調査士大崎事務所は、足立区千住に事務所を構え、地域の土地事情に精通しております。特に北千住周辺は、古くからの市街地で道が狭かったり、隣地との境界が曖昧だったりするケースが少なくありません。私たちはこうした地域の特性を熟知しており、粘り強い交渉と正確な測量で、数多くの分筆登記を手がけてきました。お客様一人ひとりのご事情に寄り添い、丁寧にご説明することを心がけておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
Q. 分筆登記の費用を安く抑える方法はありますか?
まずは無料相談をご利用いただき、お手元の資料(公図、過去の地積測量図、確定測量図など)をお見せいただくことが費用を抑える第一歩です。もし信頼性の高い測量図があれば、測量作業を一部簡略化できる可能性があり、結果的に費用を抑えることにつながります。
Q. 手続きにはどれくらいの期間がかかりますか?
土地の状況や隣地所有者との協議の進捗によりますが、境界確定がスムーズに進んだ場合で約3ヶ月、官民査定が必要な場合は半年~1年かかることもあります。相続などで手続きの期限がある場合は、お早めにご相談ください。
Q. 分筆登記は自分でもできますか?
申請書の作成自体は可能ですが、添付書類である「地積測量図」は、国家資格者である土地家屋調査士でなければ作成できません。事実上、正確な登記のためには専門家への依頼が不可欠となります。
Q. 兄弟のうち一人が遠方に住んでいる場合でも手続きは可能ですか?
はい、可能です。委任状などを活用し、土地家屋調査士が代理人として手続きを進めます。オンラインでの打ち合わせや、郵送での書類のやり取りで、全国どこにお住まいの方でも対応可能ですので、ご安心ください。
Q. 兄弟のうち一人が分筆に反対している場合はどうすればいいですか?
分筆登記は、土地の所有者全員の合意がなければ申請できません。まずはなぜ反対しているのか理由を丁寧にヒアリングすることが重要です。場合によっては、家庭裁判所での遺産分割調停や審判といった法的な手続きが必要になることもあります。弁護士と連携してサポートすることも可能です。
Q. 分筆せずに土地を共有名義のままにしておくデメリットは?
共有名義の不動産は、売却や担保設定(ローン)の際に共有者全員の同意が必要です。また、将来さらに相続が発生すると権利関係が雪だるま式に複雑化し、子や孫の代で解決困難なトラブルになるリスクが高まります。可能な限り、ご自身の代で単独所有に分割しておくことを強くお勧めします。
まとめ
兄弟間で土地を分けるための分筆登記は、費用、手順、法律、税金と多岐にわたる専門知識が不可欠です。特にご兄弟間の分割では、感情的な対立を避け、全員が納得する形で円満かつ正確に手続きを進めるためにも、公平な第三者である土地家屋調査士の役割が非常に重要になります。
「何から始めればいいかわからない」「うちの場合はいくらかかるんだろう?」そんな疑問や不安がありましたら、まずは現状を把握するためにも、足立区千住の土地家屋調査士大崎事務所までお気軽にご相談ください。無料相談を受け付けております。
お電話: 03-6806-1674(平日 9:00-18:00)
お問い合わせフォーム: こちらのフォームからご相談ください
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の事案については、詳細を専門家にご相談ください。

代表 土地家屋調査士 大崎 英一
登録番号 東京都 第8438号
兄弟間での土地分割は、費用だけでなく、将来を見据えた適切な測量と登記が非常に重要です。トラブルを未然に防ぎ、円満な解決のためには、専門家である土地家屋調査士のサポートが不可欠。複雑な状況の場合でも、私ども大崎事務所が丁寧にサポートいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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土地の分筆・合筆・地目変更ガイド
土地を分ける分筆登記、まとめる合筆登記、用途を変える地目変更登記の条件・費用・手順を集約。
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土地家屋調査士への相談前に準備するもの|測量・境界・登記の必要書類を解説



